不登校生活で得たもの、感じたこと
不登校はこの現代では珍しいものではなくなりつつあります。
日本の人口は減り続けてるのに、不登校生は増え続ける残酷な現代。
ああ、嘆かわしかや。おいたわしや。
というわけで今回は、私が8年間の不登校生活で得たものについて、当時の心境などを思い出しつつ書き記していきます。
私の略歴
まとめると、不登校8年、不登校期間を含めた引きこもり歴は15年にも及びます。
では、惨憺たる自己紹介を終えたところで、さっそく参りましょう。
私が不登校生活で得たもの
1.テレビを好きなだけ視聴できる環境
2.事実上の幼卒という学歴
3.ゲームの腕前、ゲームに対するプロ意識のようなもの
4.パソコンの基礎的な知識とタイピング速度
5.一般常識の欠落による、独創的な思考
6.ネット友達、ネトゲ友達
1.テレビを好きなだけ視聴できる環境
自分だけが学校を休むという認識はあったので、当時はズル休みした時の背徳感、ワクワク感、これをずっと得続けることができました。なんて贅沢。
しかし、実際はそれが毎日続くわけですから暇で暇で仕方ありませんでした。
当時はまだSNSはなかったし、スマホやオンラインゲームもないので、家の娯楽といったらテレビとゲームくらいでしょうか。本、マンガもあったけど、時間は膨大にあるのですぐ読み尽くしちゃうんですよね。
そんなわけで自然とテレビをかじりつくように視るようになります。
小学2年の頃は、朝にポンキッキーズ(7時半~8時半放映)を欠かさず見ていた記憶があります。いきますから元気!勇気!ポンポポンポポンキッキーズ!
普通の小学生だと登校時間的に生視聴はかなり厳しいので、これが毎日見れるなんてお得だなあと、当時小2の私もそう考えてたくらいです。
他にも、当時のテレビは非常に力の入った番組が多くて、面白いもの、ためになるものたくさんありましたね。
『学校へ行こう!』『笑う犬シリーズ』『炎のチャレンジャー』などなど。懐かしいなぁ。
NHK教育も真面目に視聴してました。『天才てれびくん』『さわやか3組』『いってみよう やってみよう』やーったやったたったで・き・た〜
大事な成長期に全くと言っていいほど勉強をしてないし、会話もろくにしない子だったのに、最低限の言語能力が身についたことに不思議に思った時期もありました。
コレは間違いなくこういった番組や、朝7時からのニュースを見ていたおかげですね。いいですよ、ニュース。
2.事実上の幼卒という学歴
幼卒、幼稚園卒というと、ネットやSNSでいうところのネタ。人に対する侮蔑や、揶揄として使われる言葉ですね。これが私の事実上の最終学歴です。
幼卒の実情についてはこちらの記事をどうぞ。(ギャグ回)
経歴上は中学校卒業となっていますが、中学生時代は、登校はおろか、入学式、卒業式を含め、一日も出席しませんでした。
卒業式の次の日に校長室まで卒業証書を貰いに行きましたが、もう校長先生の顔すら思い出せませんね。1日も通わなかったせいか、心境も何もあったもんじゃない。なんて罰当たり。
小学校は、入学式も卒業式も出席しましたが、全体を通して出席したのは小学1年生の百数十日と、それ以降の片手で数えるほどだけ。
従ってこんな感じでした↓
入学式の時の心境『うおー、しらないヤツばっかだ、コワイ』
卒業式の時の心境『うおー、しらないヤツばっかだ、コワイ』
小6の時の運動会には何故か出ていました。
練習をしてなかったので、組体操?だかの団体競技は当然クラスでただ一人お留守番。クラスの席にただ一人残ったので周りの視線がそれとなく痛い。
今思えばよく出たなあと当時の自分の勇気を褒めてやりたいです。
10代後半や20代の頃は、この事実をどうしても受け入れられなかった時期がありましたが、今では『まあそういうのもアリかな』と思えるようになり、例えば最近の同僚との会話では
おれ「いやいや全然普通だし。ったくコレだから低学歴は~」
同僚「お前が一番低学歴だろがw」
というお決まりのやりとりが定着しつつあります。
ちなみに高認試験については、存在を知ったのが今年に入ってからだったので後回しという形で保留してます。
こちらが文科省の公式サイト。今調べて知ったんですが、過去問見てみたら結構問題数多いんですね。さすが国家資格。面白そうだったのでいつか受けてみようかな。
3.ゲームの腕前、ゲームに対するプロ意識のようなもの
引きこもり中は暇で暇でしょうがないので、ゲームに没頭する日々を送っていました。
これと、テレビ、マンガばかりに触れる日々を送っていて、他に学ぶものがなかった(と思い込んでいた)ので、これらから人生を学びました。
そのせいか、私はゲームに対する認識が一般の方とだいぶズレています。
この記事の思考まんまでしょうか。
ゲームは、命を賭けて打ち込むものだ。
手を抜いたり、調査を怠るようなことは許されぬ。
もっと没頭して、アツく、しかし冷静にプレイしろ。
といった、いわゆるプロゲーマーの思考に近い。今からデビューしようかな。
残念ながら特に30代になってからは、とてもゲームに割ける時間はないので、ゲーム時間は激減しています。
あんなに好きで一生やり続けるんだろうなと思ったものからすっかり離れるだなんて、人生わからないもんです。
4.パソコンの基礎的な知識とタイピング速度
ゲームと並行してパソコンにも興味を持ち、相当な時間を費やしてきたのでそういうものに対して強くなりました。
興味を持ったというより、ゲームを攻略するのに、パソコンが扱えると数段有利になるから必然的に知識が身についたというのが正しい。あと、PCゲームのため。
毎日数時間タイピングゲームに没頭した時期もあります。その理由は、単純にタイピングゲームが楽しかったからが半分。もう半分がタイピングが上手くなりたかったから。
その成果もあってか、全盛期のスピードはローマ字入力で1000打/90秒くらいに。おかげでこういう長文を書くことも全く苦に感じなくなりました。
最近、仕事でも役立つ場面が結構ありますね。
トラブル解決したり、書類作成したり、同僚の家に押しかけてパソコン教室を開いたり。そこで語るパソコン話で急に口数が増えたり、早口になったりと、絵に描いたようなパソコンオタクっぷり。
今の時代、パソコンはできるのが当たり前で物珍しくもないと思っていましたが、だからこそ求められてる能力なんだなぁとポツポツ実感することがありますね。
5.一般常識の欠落による、独創的な思考
いわゆる「普通の思考」というものが培われないために起こった悲劇。
出る杭は打つ、という面が強いこの社会においては順応するのが結構大変です。
が、言うなれば独創的な思考が持てるということはメリットでもあります。
普通の人ならまず浮かばないような考え、行動、会話ができるので、注目を集めやすい面があったり。普通に喋ってるだけで笑いが取れたりね。
常識の欠落というものを強みにするのは何か違うし、いずれは埋めなくてはならないものです。
いいところは残し、悪いところは改善するということは今後も続けていきたいですね。
6.ネット友達、ネトゲ友達
15歳くらいの頃から、ネットゲームにどハマりしたこともあり、リアルの友達はいませんでした。
その代わり、そのゲームで知り合った人と実際に会う、いわゆるオフ会に参加したのもあり、そういった意味では友達には恵まれた方だと思います。
6年間ほどで色んな集まりに参加し、結構な回数のオフ会に行きました。
初めて誘われた人たちとのオフ会が合計3回
他のチームとのオフ会が2回
また他のチームとのオフ会が4回
いずれも参加者6名以上の楽しいパーティ。
てな感じに、書いてみたら意外と意欲的に活動してました。
18歳くらいの頃、このオフ会で告られたこともあります。この話はまあかなり濃密なので、そのうち一つの記事として上げるかもしれません。
西へ東へ、大阪、長野、横浜に東京と、引きこもりが我ながらよくやったもんです。
会った人とゲーム用語を交えて雑談したりするのが楽しかったなぁ!
やっぱり仲間って大事ですね。
ただ、残念なことに、当時は心の底から友達を求めてはいなかったので、今ではオフ会で会った数十人全員と音信不通になってしまいました。
私にとって、他人=会話するべきでない存在 という意識が未だに根底に存在しているのかもしれません。
たまーに、人が目の前で喋ってるのに意識が全然違うところに向いたままになってたり、誰かが口を開いた時「自分に対してではないだろう」と決めつけて耳を傾けようとしなかったりと、まー絵に描いたようなコミュ障でしたね。
今ですらこの状態は稀に出たりするので、当時はもっと酷かった可能性は十分考えられます。
まあこれは、症状がどうとかいう話ではなく、単純に私の会話スキルが極端に低いのが原因で、私の努力不足の結果です。
会話スキルは人間には必要不可欠な能力なので、めげずに磨いていきたいですね。
以上、私が8年間の不登校生活で得たものについてでした。
パッと思いついたものを羅列したため、まだまだあるとは思いますが、長くなるのでひとまず今回はここまでにします。
当然、得るものばかりとはいかず、失ったものも多くあります。次回はそれについて詳しく書き記していきます。
それでは。