幼卒の実情
今回は幼卒あるあるを、私の実体験を交えてご紹介します。
念のために幼卒とは何かについて説明しますと
中卒と呼ばれる人のうち、小学校すらまともに通ってないような人、また、学力が極端に低いところが露呈した人を揶揄する言葉となっております。類義語にホイ卒。
『お前大丈夫かw幼卒かよw』といった具合。
ではテンポよく行きましょう。どうぞ。
幼卒あるある
Episode 1
・試験などで、教室の最前列の人からプリントをリレー形式で後ろに回していく時、その文化を知らないため、最前列でプリントを独り占めしてしまう。
自動車免許とる時とかにやらかしました。だって知らねーんだもん。
『なんかプリント多いな…』と独り占めにしていたら、後ろのにーちゃんからポンポン、と肩タップされて、初めて理解しました。
「あの…プリント…」と、まるで宇宙人を見るかのような目で言われたため
『あ、すいません』と、ちゃんと渡しました。
すみませんでした。
Episode 2
・「お前頭ついてんのか~ん?」などとディスられた時、『だって俺学校行ってないっすも~んw』と反論すると、それ以上追及されない。
状況によっては絶大な威力を発揮します。
やたら口達者な人でも、返答に困って言葉に詰まるほどです。
ただし、これはあくまで事情を知った人同士で、真面目に取り組んでいることが大前提となります。
学生の場合、事情を知らない人、両親や担任の先生に使うのは大変危険が伴います。
よいこはぜったいにマネしないでね!
Episode 3
・マンガやゲームで漢字、日本語を覚える
少年誌とか、子供向けゲームとかだと、丁寧にルビが振られているので教材として活用できますね。
漢検二級、準一級クラスの漢字は、幼卒に限ったことじゃないかもですね。
特にファンタジー系のゲーム、マンガって妙に難しい漢字を使ってるケースが多くて、そういう世界に入り浸ってると、自然と漢字力が身についていきます。
漆黒の堕天使
慧眼の獅子
蝋燭を畏れる蝙蝠
強靭な珊瑚
鬱蒼とした暗渠内
意識が朦朧とする
とかそういうの。
特に読みの力はこれで身につけました。
テレビとかニュースが割と好きだったので、常用漢字やその発音は自然と身につきましたが、ニュースでは準一級以上の漢字はほぼ出てきません。逼迫とか斡旋とか。
したがってこういう学びの場は地味にためになりました。
こういう人がキラキラネームをつけるんだなぁ、と書いてるうちに気づきました。
Episode 4
・人生や、その攻略法をゲームから学ぶ
初めてバイトした時、慣れない仕事を覚えるのに四苦八苦するわけですが
『ああ、これFFでも似たような場面出てきたな』とか
『結構忍耐いるけど、不思議のダンジョンほどじゃねーな』
『スピード勝負か、RTAあんまり得意じゃねーんだけどな…(超速対応)』
『色んなとこ見る必要あって難しいけど、ぷよぷよの2ダブ対応よりは簡単だな』
『このポジション、フレーム回避ができないから物足りないな』
など、何から何までゲーム基準で考える頭が出来上がっておりました。
おかげで楽しいバイト生活が過ごせました。
前にスシローのキッチンのバイトをしてたことがありましたが、キッチンで二番目にきつい、握りのオーダー対応(全席のタッチパネルから入った注文のうち、握り系の寿司全般の作成、提供)をサポートなしで余裕で回すくらいにやってました。ゲーム感覚で。
その異常なほどの熱中ぶりに、後輩から『丸川さん、アスリートみたいw』と揶揄されました。嬉しい褒め言葉だったなぁ。
Episode 5
・通信簿の成績欄が真っ白
当然っちゃ当然ですね。
これは割とありきたりかもしれませんが、私の場合ちょっとしたことがありまして、そのエピソードをご紹介。
小学校の夏休み時期に、じーちゃんのうちに長期滞在していたことがあったのですが、俳句が趣味のじーちゃんとばーちゃんから、「俳句やってみたら」と勧められました。
渡された用紙を見ると“全国小学校俳句コンクール”の文字が。
当時あんまり乗り気じゃありませんでしたが、暇で暇で仕方がないので、1日で2つ作って応募しました。
これがなんと、全国の小学生部門の金賞(確か最優秀賞)を獲得。
別に賞金も出なかったし、『へー、金賞かぁ』と全然実感が湧きませんでした。
で、その年の通信簿は1日も学校に通わなかったため、評価は真っ白でしたが、国語の成績だけ、1、2、3の3段階評価で2でした。
1日も学校に通わずとも、国語の能力を認めさせた。と自分の才能が怖くなりました。
まぁ、その当時は残念ながら『へぇー、2かぁ』と、全然興味なかったですが。
Episode 6
・就活で学歴欄に「幼卒」と書く
就活しなきゃな、と思い立ち、職安に通いだした時のことです。
求職者登録をするときに、名前、住所、電話番号…といった必要事項を記入した後、私の目に飛び込んできた《学歴》の欄。
さてどうしようか、と、3分程悩んだ末に、○○中卒、ではなく、無し(幼卒)と書くことにしました。
やっぱ嘘書いたらまずいだろ!正直にいこうぜ正直に!と思って。
そのまま提出。すると…
おれ「はい」
担当(口に指を当ててスーッと息を吸いこんでから)「これ、中卒ってことでいいんですね?」
おれ「え、ああ、まあ、ハイ」
担当「では、直しておきますね」
おれ「はあ、ハイ」(少し残念そうに)
結局、就職はすぐに決まり、報告に来たのですが、そこへ、その担当者さんがやってきて
「よかったですね」と祝詞を頂いた上に
「これから色々あるでしょうけど頑張ってくださいね!」と、とても熱く、暖かいお言葉を賜りました。あの時の担当者さんには感謝しています。
ちなみに余談ですが、今勤めている会社に面接に行ったときも…。
(5秒間ほど、時が止まる)
担当「これ、中卒ですか?」
おれ「まあ、はい。中卒、ですね、経歴上は」
担当「おー…。僕と同じですね」
おれ「あ、そうなんですかw」(満面の笑みで)
という事件がありました。今にして思えば軽率な行動だったなと反省してます。
もう一つ言うと、その方は面接が終わったあと、「幼卒って何?」と苦笑いで同僚に聞いて回り、やべー奴が来た、という話になってたそうです。いやー恥ずかしーなぁハハハ。
今では会社の皆さんとそれなりに馴染み
「勉強は素晴らしいものですよ」と説くと
「お前学校行かなかったくせによw」とか
「一番勉強してない奴がなんか言ってんぞw」などと、可愛がられる日々です。
こんなところでしょうか。
細かいところまで行けば、まだまだあるかと思いますが、あんまり長くなるのもアレなんで、今回はここまでにします。
お疲れ様でした。