第1回 大人の引きこもり解決講座
今回から脱・引きこもり特集を投稿していきます。
引きこもりからの脱出、社会復帰のしかたに焦点を当てて全力で前向きに、時には後ろ向きに綴っていきます。
小学2年からの約15年を引きこもりで過ごした元プロヒッキーの私が、引きこもりから抜け出す方法を自身の経験に基づいて徹底的に語っていきましょう。
この記事は大人向けと銘打ちましたが、15歳以上であれば実行できますし、ある程度は小中学生にも通用すると思います。
引きこもった期間は問いません。1年でも10年でも20年でも通用するように書いています。
「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」を「ひきこもり」と呼んでいます。
「ひきこもり」は、単一の疾患や障害の概念ではなく、様々な要因が背景になって生じます。ひきこもりのいる世帯数は、約32万世帯とされています。
(厚生労働省ホームページより引用)
刺激を求めよッ!
引きこもりから脱出しようと思ったら、兎にも角にも刺激です。これがイチバン。
引きこもりになると、自信喪失、無気力、うつ、引っ込み思案になりがちです。
引きこもりになる
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周りと自分との差に絶望する
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気分が落ち込み、行動力が落ちる。また、より外の世界との関わりを断とうとする
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日々の刺激が減り、つまらなくなる
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引きこもりが加速
THE・悪循環
なら話は簡単です。刺激を取り入れればよろしい。
刺激を探すッ!刺激を取り入れるッ!刺激的な日々を過ごす!
『刺激』だッ!『刺激』が必要なんだッ!
ではどうするかですが、とりあえず身近なところから始めてみましょう。
とりあえず散歩してみる
※浜名湖ガーデンパークにて撮影
読んで字の如く一歩目を踏み出します。
これの目的は“引きこもり状態の脳”に刺激を与えること。
特に長期間つづいている引きこもりの場合、効果は大きいです。長く引きこもっている場合、脳がその生活に完全に慣れてしまって、慢性的な自信喪失、無気力、うつが常態化しているような状況になりがちです。
このため、まずはこの“眠っている脳”を起こしてやる必要が出てきます。
おもむろに出かけてみよう
お気に入りの服を着て、とりあえず散歩してみましょう。
引きこもりの方であれば、10分や20分くらいの散歩でも十分満足できると思います。
特に、行ったことのない道を積極的に通ってみるのがおすすめ。見たことのない、微妙に違いのある景色を見るというのは刺激になっていいもんです。
どこでもいいので『そこに行く目的を作る』のもいいですね。
・公園巡りをして、どんな人が来ているのかなんとなく眺めてみる
・図書館に通って読書習慣を作る
・景色のいいところに行き、日々の天候による違いを楽しむ
・鳥獣観察
など
これだけでも効果的ですが、ここはちょっと足を伸ばしてもう少し遠くに行ってみましょう。
おそらく、引きこもりの方なら、遠出するのは不安でたまらないことと思います。
実際私も、10代後半くらいの頃は散歩するのも家から数百メートル程度で、役所などに用事があったとしても、寄り道は一切せずに直帰するのが慣例でした。マジで外の世界に興味なかった。
ただ、遠出は労力が必要ですが、その分得られるものも大きいです。見たこともない景色ばかりが見られるのはもちろんのこと「ずいぶん遠くまで来ちゃったなあ」という実感それ自体がいい刺激になります。
遠くは不安という場合も、ちょっと覚悟を決めて遠出してみましょう。
『よっしゃどっか行くか』という意思を持って、自分の足で実際に歩いてみると、案外簡単に行けるものです。
※川はいいぞ。
そのままバスに乗ってもいいし、なんなら駅まで行って電車に乗っちゃうのもアリ。
貯金があるのなら、意を決して旅行に行ってみるのもメチャクチャいいですね。
人間の体はある程度、陽の光を浴びて運動をすることを前提とした構造をしています。
五感をフル活用して体を動かすだけでも、自然と気持ちは上向きになります。そういう単純な生き物です。
引きこもりを長い間つづけているという方は、相応の強い理由があるでしょう。
「そういったことは体を動かして紛らわして忘れようぜ!」と言いたいのではありません。
そういうものは、簡単には忘れられません。というか、無理。
ただ単純に、体を動かせば気持ちは上向いてきて前向きな考えが少しずつ持てるようになりますよ。ということです。仮に嫌な思い出が忘れられなかったとしても、症状は多少は緩和されます。
引きこもっていてばかりだと自然と気持ちが下向きになってしまうため、毎日の運動をするという意味でも散歩はオススメです。
とはいっても人目が気になる…という場合
引きこもりの方にありがちな、どうしても人目が気になっちゃうという悩みの解決法!
1.服を買いに行く服がない
服を買いに行く服がない。
普通の人から見るとギャグにしか考えられないかもしれませんが、引きこもりの人にとっては真面目に深刻な問題です。人にもよるでしょうが、このハードルは意外に高いものであると思います。
普段、人に見られることがなく、オシャレをする必要がないので
・そもそもろくな服がない
・ファッションの知識、センスが身に付いていない
それでもいかなきゃ永遠に解決できないと分かっていても、なら解決なんてしなくてもいいや。との結論に至ってしまうケース。私自身よく体験しました。
通販を利用する
最近はファッション専門の通販サイトがたくさんあるので、それを利用すればピンチはしのげます。
UNIQLOオンラインストアや、前澤友作元社長のZOZOTOWNなどが有名ですね。
引きこもっていたのでorまだ学生なので クレジットカードがない。という方も、商品やお店にもよりますが代金引換で購入できる場合があるので、こちらを利用するのもアリ。私も20代前半までは代引利用してました。
非常に便利な通販ですが、最大の欠点はやはり試着ができない、実際に見たり触ったりできないこと。時短などのメリットは凄まじいものがありますが、こればかりは如何ともし難い。
最近の通販は本当に便利なので、うまく活用できればこれ一本でも問題はないとは思います。
ただ実際の店舗でも、雰囲気を味わえたり試着してみたりと刺激を得られるメリットは大きいので、できればどちらも試してみることを勧めます。
服を買いに行くことを目的にする
服を買いに行く服がない。という状態をいっそのこと目的にしてしまえ。という考えです。
先に記しましたが、通販よりも刺激はたくさん得られます。とても刺激的。
この場合、最初のころはミジメな思いをすることになるかも。それもまた人生。
人がひしめく繁華街は、そこを歩く人のファッションレベルは当然高くなるので、自分のファッションに自信のないときは、避けるのが無難です。
白眼視が突き刺さることもあります。その様、集団イジメの如し。そういう刺激がまたたまんねぇんだというドMちゃん以外はやめておきましょう。
最初は繁華街から少し外れた、庶民的な商店街などが狙い目。
そうやって少しずつレベルアップしていき「あの人オシャレだな」と思った人のファッションを参考にしたり真似してみたりするのがオススメ。
ロケーションの適正レベルを大きく下回れば、惨敗するのは目に見えています。適正レベルを逸脱しないようにしましょう。
2.美容、スキンケア、ヘアケアなどの商品の選び方がわからない
お店のテスターとかを遊び感覚で使ってみて、良さそうと思ったものを買って使い続け、やっぱダメだというものを変えてみる。トライアンドエラーの繰り返しが一番。
自分の顔を遊び道具にして遊ぶだけ。他の遊びから、遊び道具が変わっただけです。
引きこもりにとって美容は必要のないものなので、こういった商品やそれに関する知識がないのは当たり前。
これに関しては、ひとりひとり形も違えば性質や好みも異なるし、最適な商品も変わってくるので、色々試してよかったものを使うしかありませんね。
繁華街を歩いていたり、SNSにたまにいる物凄くオシャレな人達は、これを毎日のようにやってきたお出かけのプロフェッショナルなわけですから、しろうとが敵わないのは当たり前です。めげたりせず、今から始めてみましょう。
ちょっと失敗して奇抜なスタイルになっちゃったとしても「一応オシャレに気を遣ってるんだ」と、すっぴんよりは印象はよくなる可能性は高いでしょう。でも、やりすぎはほどほどに。特に髪染め。
美容の商品に関してはドラッグストアやドンキとかでサッと買えるし、テスターとかもあるお店が多いので買う気がなくても散歩ついでに行ってみるのがマジでおすすめ。
スキンケア用品、ヘアケア用品、クシ、香水などは自分用にお気に入りのを一つは持っておくと全然違います。
通販でも探しやすいのでとりあえず色々買ってみるのもいいでしょう。
始めたては誰だって下手です。めげず地道に経験値を貯めていきましょう。
目指せ月下美人。
今回は以上となりますが、シリーズ『脱・大人の引きこもり』は、まだまだ続きます。
一つずつ執筆していきます。お楽しみに。