『なんで学校に通わなきゃいけないの?』
『勉強ってなんの役に立つの?』
『もっと好きなことして生きていたいのに、理由も説明せず行け行けってうるさい』
一度くらいは、こう思った人は決して少なくないと思います。
今回はこの、学生時代に不登校、引きこもり生活を続けるとどうなるのか。
このテーマについて、不登校歴8年、引きこもり歴15年の私が、自身の経験に基づいて、ズバッとお答えしていきましょう。
あなた自身が後悔しない人生を送るためのヒント、きっかけになってくれれば幸甚です。
そもそも不登校、引きこもりは問題なのか
不登校問題、引きこもり問題。よく社会問題と言われるこれらの問題。
これらに触れる前に、まずはっきりさせなければならないことがあります。
そもそも、不登校、引きこもりというのは、何が問題なのか。
続けていると、後の人生にどういった影響が出てくるのか。
この二つです。
成人して社会に出て、色んな人とふれあい、色々な経験を積み、色々なことを学び、法律や道徳、社会の暗黙のルールなど。
こういった、さまざまなことを知った大人であれば、不登校、引きこもりの何が問題か。と問われれば、正しい答えを子ども達に教えることができるでしょう。
ただ、大人の中には
『子供は学校に通わなくちゃならないんだよ』と言い、それに対して
『なんで?』と尋ねられたとき、はっきりと理由を答えられない人も決して珍しくありません。
『とにかくそういう決まりだから』
『お前はそういう素直じゃないところが良くない』
『まったくお前は生意気だな』 など
色々言ってくるけど、結局のところ、はぐらかしてきて理由は答えられない。という人です。
ちなみに
『子供は義務教育に通うのは義務だから、通わなくちゃいけないんだよ』は間違いです。
なんかこれ、大人でも結構誤解して、間違った知識を持っている人が多い気がします。
おそらくは、小さい頃に上のようなセリフをたくさん言われて育った人なのかと推測します。
『お前も憲法守れてないじゃんw 小学校行かなかったんだから』とツッコまれました。
世の中の認識はこうなんだなあと、笑いながら内心ガッカリした覚えがあります。
『え?』とか、『そうなの?』と思った人は、いますぐ“日本国憲法”でググるんだ!
何のために学校に通うのか
現役の学生、特に、まだ義務教育を受けている小中学生には、『何のために学校に通うのか』ということに、一つの答えをはっきり出すというのは難しいことです。
賢い子なら、なんとなく、ああいう影響が出るだろうな。という答えを導き出せるかもしれませんが、『正直よくわからない』とか、『学校って通わなくてもよくね?』と考える学生も少なくないでしょう。
どちらかというと、我慢して学校に通い、大人になってから
『ああ、学校に行け行けって言ってきた自分の両親は正しかったんだな』
という人の方がほとんどだと思います。
でも、『御託はいいから、今知りたいんだよ』と思っている現役の学生の方もたくさんいることでしょう。
それについてお答えしましょう。
不登校、引きこもり生活をし続けて育つと
結論から言うと、学校は通った方がいいです。
詳しい理由はまた次の記事で説明するとして、まずは、不登校、引きこもり生活を続けるとどうなるかについて。
小学校、中学校、高校、大学や専門学校といった、学校にまったく通わなかった場合
人生ハードモードになる
人生詰んだ
ということになると思われがちですが、ちょっと違います。
正しくは、普通の人とはまったく違う、道なき道を進む人生を歩むことになる。です。
人生ハードモードになった。という人の中には、普通に学校に通った人もいます。むしろ、そういった人の方が多いでしょう。
こういった人は、『あの頃もっと勉強しとけばよかった』と口を揃えて言います。
学校にまったく通わなかった場合、そういった多くの人が通る“道”からも外れた、道なき道を歩むことになります。
実際に未開のジャングルのような、山の中の道のない林、森の中などを歩いていても、通常、人とすれ違うことはめったにありません。
そういった孤独の道を突き進むことになります。
ただ、道なき道だからといって、その先が崖っぷちとは限りません。
そういう道を抜けて、成功した人だっています。
『そういうのって、ごく一部の中卒の成功者の体験を大きく報じてるだけでしょ』と思われた方もいるかと思いますが、私はそうとは限らないと思います。
普通ではない道を抜けてきた。つまり、普通の人は積まないような貴重な経験を積んできた。その強みを自覚し、自信を持って実行に移したため、結果的に成功することができた。そういうことではないでしょうか。
人とは違う人生を歩むことになる。ということは、言ってしまえば、真面目に学校に通った人とは
学校に普通に通った経験を積んで育った。か
学校に通わなかった経験を積んで育った。の違いしかありません。
そして、後の人生で、学校に通わなかった経験、学校の代わりに積んだ経験をどう活かせるか。という話です。
さて、ここまで、まるで不登校、引きこもりこそ現代の生き方だ。と言わんばかりに書きましたが、章の初めに書いた通り、リスクももちろん大いにあります。
詳しくは次の記事で解説しますが、学生時代を引きこもりで過ごした場合、対人関係、社会、法律や道徳などの知識で、普通に学校に通った人と比べて遅れをとる可能性があります。
そして何より恐ろしいのは、遅れをとっていることに気づけない可能性がある。ということです。
これは育った環境にもよりますが、同年代の人間がまったくいないような、完全に閉鎖された環境で引きこもった場合、比較対象がいないために、自分がどのくらい遅れをとっているのか、自分はどんな能力を持っているのか、という現状が把握しづらくなります。
同じように学力なども他人と比較できればいいのですが、自分が興味を持てないものを、自分から進んで比較したりは通常、しません。
ましてやそれが、人より大きく劣っているものだとわかっている場合、そもそも比較する気なんて起きないし、比較したところで理解できない可能性もあります。
したがって、こういう環境で育った場合、大人になった時、すべてを理解した時に、とてつもないハンディキャップを負わされる可能性があります。
長くなってしまったので、一旦区切ります。
次回は、学校に通った方がいい理由について、詳しく綴っていきます。では、また。